News

ウォーターサーバーのメリットとデメリット

ウォーターサーバーが向いている人、向いていない人

ウォーターサーバーの種類についても解説

1. ウォーターサーバーのメリット

ウォーターサーバーには多くの利点があります。

以下にその主なメリットを詳しく紹介します。

 

1.1. いつでも手軽に美味しい水が飲める

ウォーターサーバーは、冷水と温水をすぐに利用できるため、家庭やオフィスで手軽に美味しい水を飲むことができます。

水道水に比べて味や品質が安定しており、特に硬度の高い地域や、水道水の味が気になる人には重宝されます。

また、温水をすぐに使えるため、お茶やインスタント食品の準備も簡単にできます。

 

1.2. ペットボトルの削減に繋がる

ウォーターサーバーを利用することで、大量のペットボトルを購入する必要がなくなり、プラスチックごみの削減に貢献できます。

特に環境意識の高い人にとって、ウォーターサーバーの導入は持続可能な生活を目指す一歩となります。

 

1.3. 水の品質管理が容易

ウォーターサーバーは定期的にメンテナンスが行われ、水の品質が保証されていることが多いです。

水道水の浄水器と比較しても、専用のフィルターや浄化システムが導入されており、安全な水を長期間使用することが可能です。

また、RO(逆浸透膜)やミネラルウォーターなど、利用する水の種類を選べる点もメリットです。

 

1.4. 災害時の備蓄水としても活用可能

ウォーターサーバーの水ボトルは、災害時の非常用水としても役立ちます。

大容量のボトルを備えておくことで、緊急時に貴重な飲み水を確保することができます。

特に地震や停電などの災害が多い地域では、ウォーターサーバーは重要な防災アイテムとなります。

 

2. ウォーターサーバーのデメリット

ウォーターサーバーには利便性がある一方で、いくつかのデメリットも存在します。

ここでは、それらの問題点について詳しく解説します。

 

2.1. ランニングコストがかかる

ウォーターサーバーを利用するには、定期的な水の配達費用や電気代がかかります。

特に、水の消費量が多い家庭やオフィスでは、コストが増加する傾向があります。

電気代も、冷水と温水の保温機能を常に稼働させているため、使用頻度が高い場合は月々の光熱費が上がる可能性があります。

 

2.2. 設置スペースの確保が必要

ウォーターサーバーは基本的に大型で、設置スペースが必要です。

特に小さなキッチンや限られたスペースのある部屋では、ウォーターサーバーを置く場所が問題となることがあります。

また、ウォーターボトル自体も大きいため、保管場所の確保が必要です。

 

2.3. メンテナンスの手間

ウォーターサーバーは定期的にメンテナンスが必要です。

メーカーによってはメンテナンスを代行してくれるサービスもありますが、手間がかかる場合もあります。

また、サーバーの内部にカビや雑菌が繁殖するリスクもあるため、定期的な掃除が求められます。

 

2.4. ボトル交換の手間と重量

ウォーターサーバーのボトルは一般的に10リットル以上の大容量であり、交換する際には重たいボトルを持ち上げる必要があります。

力のない方や高齢者にとっては、この作業が大きな負担となる可能性があります。

また、ボトル交換時に水がこぼれることもあり、注意が必要です。

 

3. ウォーターサーバーが向いている人

ウォーターサーバーは、全ての人に向いているわけではありませんが、特定のニーズやライフスタイルに合った人にとっては非常に便利な選択肢です。

以下にウォーターサーバーが向いている人の特徴を紹介します。

 

3.1. 健康志向の高い人

ウォーターサーバーは、質の高い水を提供するため、日常的に健康に気を遣う人に向いています。

水道水の味や成分に不安を感じる人、特に赤ちゃんやペットのために安全な水を選びたい人にとって、ウォーターサーバーは理想的です。

 

3.2. 多忙な家庭やオフィス

時間が限られている家庭やオフィスでは、すぐに冷水や温水を使えるウォーターサーバーは便利です。

特にお茶やコーヒー、インスタント食品をすぐに用意したいときには、ウォーターサーバーの即時性が大きなメリットとなります。

 

3.3. 災害対策を重視する人

ウォーターサーバーを備えている家庭では、常に新鮮な水が手元にあり、災害時の備蓄水としても活用できます。特に災害リスクの高い地域に住んでいる人にとって、ウォーターサーバーは日常的に役立つだけでなく、非常時のライフラインとしても重要です。

 

3.4. 環境意識の高い人

ペットボトルの使用を減らし、環境負荷を軽減したいと考える人にとって、ウォーターサーバーは一つの解決策です。

使い捨てのペットボトルを頻繁に購入する代わりに、大容量のボトルを再利用することで、廃棄物を減らすことができます。

 

4. ウォーターサーバーが向いていない人

一方で、ウォーターサーバーが向いていない人もいます。以下に、その特徴を挙げます。

 

4.1. ランニングコストを抑えたい人

ウォーターサーバーの維持には一定の費用がかかるため、コストを最小限に抑えたいと考えている人には向いていないかもしれません。

水道水や浄水器を利用すれば、長期的にはコストが安く済むことが多いです。

 

4.2. スペースに余裕がない人

小さな部屋やキッチンでは、ウォーターサーバーを設置するスペースを確保するのが難しいことがあります。

また、ウォーターボトルの保管場所も必要となるため、収納スペースが限られている場合には不便です。

 

4.3. ボトル交換が困難な人

重たいウォーターボトルの交換が負担になる人、特に高齢者や体力に自信がない人にとっては、ウォーターサーバーの使用が難しいかもしれません。

最近ではボトル交換が不要な「サーバーレスタイプ」も登場していますが、コスト面では従来型よりも割高になることが多いです。

 

4.4. 水道水の品質が高い地域に住んでいる人

日本国内でも、地域によっては水道水の品質が非常に高く、ウォーターサーバーを導入する必要性が感じられない場合もあります。

水道水の味や安全性に満足している人にとって、ウォーターサーバーは必需品ではありません。

 

ウォーターサーバーは、そのメリットとデメリットを考慮し、自分のライフスタイルやニーズに合った選択が重要です。

 

健康志向や利便性を求める人にとっては非常に便利なアイテムですが、コストやスペースの問題を気にする人にとっては慎重に検討する必要があります。

 

・ウォーターサーバーの種類について

ウォーターサーバーを導入する際、まず考慮すべきは

ボトル宅配型か水道水洗浄型かという選択です。

 

この二つのタイプは、それぞれ利点や特徴が異なるため、使用環境やニーズに合わせた選択が重要です。

 

さらに、ボトル宅配型では「天然水」と「RO水」、水道水洗浄型では「水道水補充型」と「水道直結型」という違いもあります。

 

これらを比較しながら、どのタイプが自分に最適か考えていきましょう。

 

1. ボトル宅配型ウォーターサーバー

1-1. 天然水

特徴:

・水質: 天然水は、山間部などの地下水を採取し、最低限のフィルター処理だけを行っているため、ミネラルが豊富です。

特にカルシウム、マグネシウムなどが自然なバランスで含まれているため、風味や健康効果が期待できます。

 

・価格: 天然水はRO水よりも高価です。これは採取や輸送、品質管理にコストがかかるためです。

 

・環境負荷: 大容量のボトルは使い捨てではなくリユースされるものが多いですが、配送やボトルのリサイクルなど、環境負荷は比較的高いです。

 

・味: 自然な風味が楽しめるため、美味しさを重視する方には好評です。

 

メリット:

自然のミネラルが豊富。

美味しさが高評価。

 

デメリット:

価格が高め。

配送が必要で在庫管理が煩わしい。

 

1-2. RO水(逆浸透膜水)

特徴:

・水質: RO水は、逆浸透膜という特殊なフィルターを通すことで、99.9%の不純物が除去されるピュアな水です。

これにより、非常に安全でクリーンな飲料水が得られますが、天然ミネラルも除去されるため、ミネラルウォーターに比べると味がシンプルです。

 

・価格: 天然水に比べてコストが低めで、定期的な配送契約が可能です。

 

環境負荷: 天然水と同様、配送やボトルのリサイクルなどである程度の環境負荷がかかりますが、より経済的な選択となります。

 

メリット:

非常にピュアで、安全性が高い。

天然水に比べて価格が低い。

 

デメリット:

ミネラルが除去されているため、味がシンプル。

配送が必要で在庫管理が求められる。

 

2. 水道水洗浄型ウォーターサーバー

2-1. 水道水補充型

特徴:

・水質: 自宅の水道水を利用し、内蔵フィルターで浄水します。フィルターによって塩素や有害物質が取り除かれ、クリーンな水が供給されます。

 

・操作性: ボトル交換の手間がなく、水がなくなったらタンクに水道水を補充するだけで済みます。

ランニングコスト: ボトル宅配型に比べてコストが低く、フィルター交換の費用だけで済むため、経済的です。

 

メリット:

ボトル交換や配送待ちの手間がない。

コストが低く、長期的な利用に向いている。

 

デメリット:

水質はフィルター性能に依存し、完全に純水になるわけではない。

フィルター交換の手間が定期的に発生する。

 

2-2. 水道直結型

特徴:

・水質: 水道水を直接サーバーに引き込み、内蔵のフィルターで浄水する仕組みです。

水道水補充型と同様に、フィルターで浄水された水が提供されますが、補充の手間が省けるのが大きなメリットです。

 

・設置: 直結のため、工事が必要な場合があり、設置時に初期費用がかかることがあります。

 

・ランニングコスト: 補充型と同様にフィルター交換だけで済むため、ボトル宅配型よりコストが抑えられます。

 

メリット:

水の補充が不要で、常に浄水された水が使える。

長期的にはコストが低い。

 

デメリット:

設置工事が必要な場合がある。

フィルター交換の手間は避けられない。

 

まとめ

ウォーターサーバーの選択は、コスト、利便性、水質の好みによって異なります。以下のポイントを考慮して、最適なタイプを選びましょう:

 

天然水は、ミネラルを重視し、自然な風味を楽しみたい方に最適ですが、価格は高めです。

 

RO水は、安全で純粋な水を求める方におすすめです。コストを抑えたい場合には良い選択肢ですが、味はシンプルです。

 

水道水補充型は、経済性と手軽さを重視したい方に最適です。手動で水を補充する必要はありますが、ランニングコストは非常に低いです。

 

水道直結型は、水の補充が不要で、常に浄水された水を使いたい方におすすめです。設置時の工事が必要な場合もありますが、長期的な利便性が高いです。

 

各タイプのウォーターサーバーは、それぞれ異なる特徴を持っており、生活スタイルや予算、好みに合わせて最適な選択をすることが大切です。

近年、日本国内で問題となってきているPFASについて解説。ウォーターサーバーで除去できるのか?

PFASとはいったいなんなのか?

あなたの家の水道水は大丈夫?ウォーターサーバーで水を綺麗にしませんか。

PFAS(パーフルオロアルキル物質)とは何か?

PFAS(Per- and Polyfluoroalkyl Substances、パーフルオロアルキル物質)は、炭素-フッ素結合が強く、耐熱性や耐薬品性に優れた化合物群の総称です。

 

約4,700種類以上の物質が存在し、その中でも特に代表的なのが「PFOA(ペルフルオロオクタン酸)」と「PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)」です。

これらは、1940年代から開発され、防汚性、防水性、耐油性が必要な製品(食品包装、衣類、調理器具、消火剤など)に広く使用されてきました。

 

PFASの特徴

難分解性:自然界でほとんど分解されないため「永遠の化学物質(Forever Chemicals)」と呼ばれています。

 

水や脂肪への親和性:PFASは水や脂肪に溶けやすく、環境中や人体に蓄積されやすいという特性があります。

 

PFASの危険性と人体への影響

 

近年、PFASの人体や環境への有害性が注目されており、各国の規制当局も危険性について研究を進めています。

これまでの研究によって、PFASの人体への長期的な影響が次第に明らかになってきています。

 

1. 健康への影響

PFASが人体に及ぼす影響については、多くの研究が行われています。主な健康リスクとして以下が挙げられます:

 

発がん性:PFASの中でもPFOAに関する研究では、膀胱癌や腎臓癌との関連性が示唆されています。

動物実験では、PFOAの長期暴露により腫瘍の発生が確認されていますが、人間における影響も同様に懸念されています。

 

免疫系への影響:PFASは免疫系に悪影響を及ぼし、特にワクチンの効果を低下させる可能性が指摘されています。また、感染症に対する抵抗力が弱まるとも言われています。

 

ホルモンのかく乱:PFASはエンドクリンかく乱物質としても作用し、甲状腺機能に影響を与え、ホルモンバランスを崩す可能性があります。これにより、特に胎児や子供に対する発達障害のリスクが増加することが報告されています。

 

生殖機能の低下:PFASは、男女問わず生殖能力に悪影響を及ぼす可能性があり、妊娠率の低下や流産リスクの増加が報告されています。

 

コレステロール値の上昇:PFASの長期暴露は、高コレステロール血症や心血管疾患のリスクを高めることが示されています。

 

肝機能障害:動物実験では、PFASが肝機能に負荷をかけ、肝疾患のリスクを増加させる可能性が示されています。

 

2. 環境への影響

PFASはその安定性から、自然環境中で長期間にわたり分解されず、水や土壌を汚染します。

これにより、飲料水や食物連鎖を通じて人体に影響を及ぼす可能性が高まります。

さらに、PFASは海洋生物や鳥類などの動物に蓄積し、これらの生態系にも悪影響を与えることが報告されています。

 

PFASの規制と対応策

PFASの危険性が明らかになるにつれて、各国で規制が強化されつつあります。

 

アメリカ:2020年、米国環境保護庁(EPA)はPFASを含む飲料水の規制を強化し、特にPFOAとPFOSの濃度を70ppt(parts per trillion、1兆分の1)に制限しました。

また、いくつかの州ではさらに厳しい基準が設けられています。

 

ヨーロッパ:EUでもPFASに対する規制が強化されており、特にPFOAとPFOSの使用が禁止されています。

また、2023年にはEU全体でPFASの全面禁止が議論されています。

 

日本:日本でもPFASの環境基準が設定されており、特に飲料水に含まれるPFAS濃度が厳しく規制されています。

2021年には、環境省が水道水に含まれるPFOAとPFOSの基準値を1リットルあたり50ng(ナノグラム)に設定しました。

 

ウォーターサーバーによるPFAS除去効果

ウォーターサーバーを導入することで、PFASのリスクを軽減することが期待されますが、すべてのウォーターサーバーがPFASを除去できるわけではありません。

ここでは、ウォーターサーバーにおけるPFAS除去効果を解説します。

 

1. RO水(逆浸透膜)の効果

RO(逆浸透膜)フィルターは、PFASを除去するために最も効果的な方法の一つです。

逆浸透膜は、非常に細かい孔を持つフィルターであり、水分子以外のほとんどすべての不純物(PFASを含む)を除去することができます。

EPAや他の研究機関も、ROフィルターがPFASの除去に非常に有効であることを示しています。

 

除去率:ROフィルターは、PFASの除去率が99%以上とされています。これは、特に高濃度のPFASが含まれる地域での飲料水の浄化に効果的です。

 

コスト:RO水を提供するウォーターサーバーは、比較的高価な設備やメンテナンスが必要ですが、安全な水を確保したい場合には有効な選択肢です。

 

2. 活性炭フィルターの効果

活性炭フィルターも、PFASの一部を除去する効果があります。

 

特に、長鎖のPFAS(例:PFOAやPFOS)は、活性炭フィルターによって吸着されやすいことが知られています。

 

ただし、短鎖のPFAS(例:PFHxA)は吸着しにくく、除去率が低下することがあるため、完全な除去は期待できません。

 

除去率:活性炭フィルターは、PFASの除去率が80~90%程度とされ、ROフィルターほどの効果はありませんが、安価で手軽に使用できるため、多くのウォーターサーバーで利用されています。

 

3. 水道水補充型・直結型ウォーターサーバーの効果

水道水補充型や直結型のウォーターサーバーには、浄水フィルターが内蔵されているものがあります。

 

これらのフィルターには、活性炭フィルターや複合フィルターが用いられることが多く、ある程度のPFASを除去できる可能性があります。

 

ただし、ROフィルターに比べるとその効果は限定的です。

 

結論

PFASは、環境や人体に対して重大なリスクをもたらす化学物質であり、その除去には慎重な対応が求められます。

 

ウォーターサーバーを利用することで、特にROフィルターを搭載した機種では、PFASのリスクを大幅に軽減することができます。

 

一方で、活性炭フィルターを使用するウォーターサーバーでは、PFASの除去効果は限定的です。

 

安全な飲料水を求める場合、ROフィルターが搭載されたウォーターサーバーの選択が推奨されます。